「『T』様、が二人いる説出てきました」
「君は何も教えてくれないから意味がないよ。好きに動くといい。男バージョン、女バージョン、それぞれのDVDの売り上げは過去最高だ。出自とか晒して消えると言ったのが効いてるのかな?」
「わかりかねます」
「今後もよろしく頼む。君は好きなように動くといい。こちらからの要望は以上だ」
「失礼します」
ネットで連絡を取るということになっているので、そのように連絡を取った。
俺が好きに動けるのは気楽でいいよなぁ。
喉仏があるのに別人説かぁ。それも面白いな♪女バージョンはこれまでのように編集で補正しようか?
今回は女バージョンで更新することにした。
うーん、演歌にしようか?着物を着て(俺は着付けもできる)歌うにつれて歌詞のごとく、着崩れていくのが面白そうだ♪男共よ、鼻血を出しながら画像を見るがよい☆
翌日の教室も煩かった。
「昨日の更新、神回か?俺は鼻血で昇天するかと思った」
昇天すればよかったのに…。
「着崩れていくのが艶めかしい感じして、凄かったわよねー。ラストの方なんか、ほとんど布を巻いてるみたいな状態だったし」
「そうなんだよな!でも、きちんと局部は隠してて性別はわかんないとこがニクイよなー」
「胸元がはだけたときも色っぽかったー。このまま歌えるの?って感じだった」
そこはプロです。任せて下さい!
「今回も脚がチラ見せの段階で俺は鼻血を出した!」
自慢することなのか?俺の脚っていったい・・・。
今度水泳授業あるよなー。
俺の脚が全開で出るんですけど?こいつにバレるんじゃないか?
っていうか、俺の脚保険にかけた方が良くないか?
あー、でも秘匿性がなぁ……。難しい。怪我しないようにしよう。
水泳授業にて、俺は脚を全開で出している。
何故、誰も気づかないんだ?
水から上がった瞬間だって、水が滴るオールバックのはず。何故だ?
女子は別授業なのか。それでかな?男は『T』様の男バージョンをよく見ないだろう。
帰り道に未来に聞いた。
「ふふふっ。あんたも徐々に自己顕示欲が出てきてるわね?それわね、男共はあんたなんか眼中にないからよ。ろくに見てないの。だからよ♪あ、女もあんたなんか眼中にないわ、ゴメーン」
「それはなんとも、ショックなような、どうでもいいような……」
見るなというか。
「それより、授業で脚傷つけちゃって。全治1週間くらいかな?」
「それはなかなかマズいわね。脚出しの時は十分に気をつけてね。若しくは編集で補正をしちゃう」
「補正が楽だなぁ」
「お好きにどうぞ」
今回は男バージョン。どうしよっかなぁ?制服コスプレしちゃう?あ、持ってない。せいぜい学ランだなぁ。
学ランで何歌おう?あ、そうだ!カツラは坊主のカツラにしよう!で、甲子園の曲を歌います。
本日も教室は煩い。
「昨日の『T』様見た?髪剃っちゃったのかなぁ?」
「えー?カツラでしょ!」
正解!
「イケメンはどんな髪型でも似合うんだなぁと昨日は思った。‘イケメンに限る’ってやつだな」
「それよりも!昨日の今日なのに、CDの売り上げもダウンロード数も『T』様が歌った曲が1位!すごくない?」
マジか?選曲考えないとなぁ。面白半分はいかんなぁ。
「あの学ラン見たことあるんだよなぁ……」
学ランってどこも同じじゃないのか?これはピンチ?
「『T』様だって服を調達するのに、偶然この辺の学校の学ラン当たったのかもしれないじゃん」
未來ありがとう。ナイスフォロー。
実際、制服調達ができなくてなぁ。本当は警察のコスプレしたかった。
今日は女バージョンで行こう!女バージョンは色々服があるなぁ。今日は浴衣。歌は花火大会チックな元気な曲。今回は脱ぎません!ただ……うなじを色っぽい感じで魅せる!そんな感じになるカツラを選ぶ。純日本人的でかんざしとかもつける。小道具大事!曲のラストでウインクのサービスくらいしておくか。また、鼻血出すのか?このくらいじゃ鼻血でないか。翌日の教室は毎度おなじみ煩い。「昨日の更新も可愛かった~♡ ラストで俺は赤面した」「わかってないなぁ。あの動画は彼女のうなじがポイントだよ~」わかってるな。俺は今回そこに命を懸けた!「うなじは爽やかな中で艶めかしいポイントだった。カメラワークが半端ねー」「『T』様って一人なんだよね?一人でスゴクナイ?」俺はすごいんだよ。超頑張ってるからな。学業より頑張ってるかもな。「そこの冴えない男はどっか行ってくれない?なんか話が盛りサガルんだよね」「わかる~。視界に入るとなんかサガルよね」俺が『T』様なんだけどな。まぁ、どっか行こう。参考に図書室にでも行くか。本で指先とか怪我しないようにしよう。さて、『T』様の参考になるような本はあるかな?うーん、‘王子様’‘王様’‘魔法使い’どれもコスプレが必要じゃないか!!‘サラリーマン’ふむ、これならイケる。男バージョン用だな。合わせて‘OL’とか?ろくな本がないな。とりあえず今度は男バージョンだから、‘サラリーマン’で、コンセプトは疲れて帰ってきた旦那様。愛しい妻に会いたかったよ。って感じで。家にあるスーツをちょっと着崩した。疲れて帰ってきましたって感じ。ネクタイを緩めながら歌います。超カメラ目線でラブソングを♡ 女どもの反応が楽しみだけど、こんなんでいいのか?目線はカメラだけど、カメラは俺の鎖骨を映したりするんだよな。さてさて、どう出るか?翌日の煩い教室。教室に入る前から煩かった。「昨日の更新は何アレ?反則じゃない?」反則?そうなのか?「目線がカメラに固定されててドキドキするし、鎖骨が映るし、心臓に悪い」それは失礼しました。「そうなんだよな。俺でもKOだ。色気が半端じゃない。あれはお風呂にする?ご飯にする?それともお・れ?だよな。わ・た・し?じゃないよな」はい、そのようになるように撮りました。「俺は……『T』様なら俺のハジメテを捧げてもいい」いらない
「『T』様、が二人いる説出てきました」「君は何も教えてくれないから意味がないよ。好きに動くといい。男バージョン、女バージョン、それぞれのDVDの売り上げは過去最高だ。出自とか晒して消えると言ったのが効いてるのかな?」「わかりかねます」「今後もよろしく頼む。君は好きなように動くといい。こちらからの要望は以上だ」「失礼します」ネットで連絡を取るということになっているので、そのように連絡を取った。俺が好きに動けるのは気楽でいいよなぁ。喉仏があるのに別人説かぁ。それも面白いな♪女バージョンはこれまでのように編集で補正しようか?今回は女バージョンで更新することにした。うーん、演歌にしようか?着物を着て(俺は着付けもできる)歌うにつれて歌詞のごとく、着崩れていくのが面白そうだ♪男共よ、鼻血を出しながら画像を見るがよい☆翌日の教室も煩かった。「昨日の更新、神回か?俺は鼻血で昇天するかと思った」昇天すればよかったのに…。「着崩れていくのが艶めかしい感じして、凄かったわよねー。ラストの方なんか、ほとんど布を巻いてるみたいな状態だったし」「そうなんだよな!でも、きちんと局部は隠してて性別はわかんないとこがニクイよなー」「胸元がはだけたときも色っぽかったー。このまま歌えるの?って感じだった」そこはプロです。任せて下さい!「今回も脚がチラ見せの段階で俺は鼻血を出した!」自慢することなのか?俺の脚っていったい・・・。今度水泳授業あるよなー。俺の脚が全開で出るんですけど?こいつにバレるんじゃないか?っていうか、俺の脚保険にかけた方が良くないか?あー、でも秘匿性がなぁ……。難しい。怪我しないようにしよう。水泳授業にて、俺は脚を全開で出している。何故、誰も気づかないんだ?水から上がった瞬間だって、水が滴るオールバックのはず。何故だ?女子は別授業なのか。それでかな?男は『T』様の男バージョンをよく見ないだろう。帰り道に未来に聞いた。「ふふふっ。あんたも徐々に自己顕示欲が出てきてるわね?それわね、男共はあんたなんか眼中にないからよ。ろくに見てないの。だからよ♪あ、女もあんたなんか眼中にないわ、ゴメーン」「それはなんとも、ショックなような、どうでもいいような……」見るなというか。「それより、授業で脚傷つけちゃって。全治1週間くらいかな?」
この時、俺はミスをした……。喉仏の編集での補正をし忘れた。どうしてだ?国営放送で速報で『T』の性別判明か?と流れている。翌日のワイドショーでも『T』様の性別が喉仏で男性に断定されている。整形外科の権威まで出演して、骨格標本で説明している。仕事速いな…俺のCGまで登場して説明している。…すごいな。「未來どうすればいいと思う?」「困った時だけ頼るのね?仕方ないわね。女バージョンでも喉仏を出したら?世間は「女なのに喉仏がある??」ってなるわよ?」「おおうっ、喉仏=男性なのか。女バージョンにあるとはどういうことだ??ってなるよな。女装ってことにならないのか?」「そこはあんたの歌唱力にかかってるんじゃない?女声出てるけど?みたいな?」「…とりあえずやってみる」以上の会話が登校中。教室では「やっぱり『T』様は男性なのよ!色気とかすごいもん」「喉仏がなぁ。男の太ももキレイとか俺は騒いでたのか…自己嫌悪だ」「なによ、『T』様はどこもかしこも完璧なのよ」「それより、違法取引はダメなのね。はい、自力でなんとかします」そうしてください。スポンサー契約ともそのようになってます。海賊版はやめてください。先生方の言うことはすぐに聞かないけど、『T』様の言うことはテキメンだな。さて、本日の更新は女バージョンで喉仏を晒す。大丈夫かなぁ?歌は……何がいいのかな?超元気なK-popにしようかな?それに合わせて、服は寒いケド半そででホットパンツ。また、胸パッド足そう。うん。振り付けも覚えたし、歌詞も完璧。俺にかかれば、大丈夫だ。…と思う。翌日の教室「男だと思っても美人で可愛いんだよな…。脚がキレイだったし」「凹むな!脚とかキレイだよね。羨ましいわ。歌も上手。ジャンルも問わず?今のところかなりのジャンルを歌ってるよね」「あー、なんか性別どうでもいい気がしてきた。新生物?」俺は新しい生き物か?珍獣か?未來にこそっと言われた。「ね?大丈夫でしょ?」「世間様はどうなんだろう?」ワイドショー曰く、男性ではないか?しかしながら、女声の声域までこなしているし、性別についてまたグレーに戻った。とのこと。とにかく、喉仏について今後補正する手間がかからなくなった。一安心。かわりに他で気合いを入れることになるが…。より男っぽく、より女っぽく。そんなわけで
そういうわけで女バージョンになってみました。普段よりちょっと胸大きくしました。なに、パット1枚だけ。あと、チャイナドレスを着てみた。スリットが色っぽいかと。幸い(?)体毛が薄いので可能。ここでスネ毛が濃かったらアウトですけど!歌は何がいいかな?思いきって洋楽にしようか?うん、それでいこう!翌日の教室「昨日の『T』様最高!チャイナドレスだぜ?あのスリットからチラ見せの太もも♡いいよなぁ」「男性の可能性もあるから、落ち着いて!」「いいや!女性だ!あんなに美しい声で洋楽を歌うんだぞ。女性に決まっている」ハズレです。美しいふとももの俺です。「『T』様の美しさを真似できたらなぁってけっこう見てるけど、化粧はともかくスタイルは無理。なんなの?あのキレイな太ももは?反則じゃない?どんな生活してたらあんなになるのよ?」はい、こんな生活です。こっそりと未来は俺に言った。「あんた……男女から太もも褒められてるけど、嬉しいの?」まぁ、嬉しいかな……?太ももだけど。顔は当たり前の前提だから。「そういえば、私は『T』様の女バージョンをよく見てるんだけどさぁ。昨日の『T』様は胸がちょっと大きくなかった?」「お前はそこまでチェックしてるのかよ?男よりすごいな。家に帰ったらまた見てみる」スルドイ。胸パッド一枚増えたのがわかったのか。すごいな。「ホルモンバランスじゃないの?」「おーっとここにきて『T』様の女性疑惑が発覚!」こないだは男性疑惑で今日は女性疑惑か……忙しいな。脳みそ大丈夫か?うーん、今日はまだ髪乾かしてませーんて感じの『T』様男バージョンにしようかな?オールバックで水が滴るくらいがいいんだよな。うちにバスローブとかあるといいけど、ないんだよなぁ。小市民だし。バスタオルを肩から掛けるとかでもいいかな?胸は隠す!性別不詳だからな!で、何を歌おう?うーん、こっちも洋楽、それもバラードはどうだろう?翌日の教室「昨日の『T』様見たー?もう鼻血でるかと思った。セクシーな格好で、せつない顔して洋楽のバラード。何言ってるのかわかんなかったけど、マジ鼻血もんだった。画像をROMにやこうかな?」「そんなのもうみんなしてるよ、昨日の『T』様は確かにヤバかった。犯罪的だよね」俺は犯罪者なのか?未來は肩を震わせてるし、このあと女子トイレにでも行くんだろうな
それにしても、何で世界的に人気なんだ? 俺は日本全国的な人気を狙ってたんだが、ネットってすごいな……。 外国の方も『T』様を見て、何才だろう?とか、性別は?とか考えてるんだろうか?不思議なもんだ。 この状態を知ってるやつは学校に俺の他に一人だけいる。 幼馴染の紺野未來(みらい)。幼馴染は騙せなかった。不覚……。学校の帰り道。俺の家と未来の家は方向が同じようだ。校内では陽キャの未來が話しかけてくる。「お主(ぬし)も悪(わる)よのぅ」 どこの悪代官だよ?「俺は俺が好きなようにやってるだけだ。それが世界的に人気になっただけだ」「正直、あんたそこらの先生の年収よりも高収入でしょ?」 はい、そうです。スポンサーがいっぱいつきました。年齢・性別・本名とか全部不詳で構わないという奇特なスポンサーが多数ついてます。「俺についてるスポンサーも勇気あるよなー。全部不詳な相手と商談してスポンサー契約するんだから」「で、条件とかあるんでしょ?」「今後、年齢・性別・本名等が容易に分かるような行動は慎む」「それ、50歳の男性だったらどうするんでしょうね?」「うーん、世界的だし、どっかの国のスパイとかやってそう。あとハッキングとかで場所の特定?」「うわー、ストーカーみたいじゃん。こわー、いやー」「実際は10代の男だからなぁ。10代の美少女を想ってスポンサー契約してたり、ハッキングしてたりするかもよ?」 ハッキングは嫌だなぁ。 場所の特定で、『T』様の住所が特定されてしまう。ファンが押し寄せるんだろうな。面倒な。 聖地巡礼とか。うちが(笑)。 ただの一軒家なんだけど。陰キャの男子高校生が暮らす一軒家。 場所が特定されたら芋づる式に次々と明らかになりそうで、『T』様の秘匿性が失われてしまう。 スポンサーの契約金の口座だって、仕方なく都心の銀行につくった。 振り込みは『T』宛で口座番号を入力するまた『T』宛となる。 スポンサーに「『T』の秘匿性のためです。口座の名義がわかると、年齢から全てわかりますよ?」と半脅した。 今日は髪をオールバックにされて危なかったなぁ。黒縁眼鏡って強力だなぁ。 うーん、オールバックの男バージョンにしようか?ちょっとした冒険♪ 翌日「見たー?『T』様のオールバック!なんか超セクシーじゃない?あれで水が滴ってたら最
「昨日の配信みた?」「お前、更新されたのに見てねーのかよ?」「え?今回は男?女?」「今回は女だった。やっぱり超美人だよなぁ。年齢もわかんないし」「そうなんだよね。男バージョンの時はめっちゃイケメンだし。どうなってるの?って感じ」一人のクラスメートが俺の机にぶつかった。「あ、悪い。お前には縁遠い話だよな。っていうかお前、インスタとかやってんの?それ以前にスマホ持ってんの?」一応授業前に俺も回収されるんだが。学校にはガラケーしか持って来てないからな。用ないし。「高校生がガラケー?家との連絡に使ってるんですかー?」「優等生じゃん放っておきなよ、きゃはは」というのが俺、田中タロウ(17)の学校での評価。ま、もっさりとした容貌。猫背。黒縁眼鏡。インテリ。ガラケー持ち。なんで友達はいない。所謂陰キャというやつだ。今日も授業時間が終わった。「田中君は塾ですかー?」暇なのか?相手にしなきゃいいのに、どうして絡んでくるんだろう?「まっすぐ家に帰る…」(俺だって投稿画像撮るので忙しい。速く帰らせろ)「インテリ君だから塾かと思ったら、マザコンだったんでちゅね」勉強は授業をまともに聞いてればできる。そして、マザコンではない!うちの家族構成は俺・両親・姉だが、俺の仕事は知らない。俺は一人暮らしをしている。俺は無視して帰った。俺の頭の中は今回の更新は男バージョンにするか女バージョンにするかだ。うーん、イライラするし、女バージョンにするか。なんか、化粧したりするとストレス解消になるんだよな。こうして俺は『T』になった。我ながらなかなか美人だと思う。世間ではハスキーボイスと言われている。最近のコンピュータの編集力様様だ。喉仏を編集で誤魔化せる。前なら首になんか巻いてたりして、性別が徐々に明らかになっていったもんだが、『T』の性別は不詳のまま。歌唱力もそこそこあってよかった。これでも女声の歌も歌える。化粧の仕方など独学。要は美人になればいいのだ。翌日「昨日の更新見たかー?二日連続女バージョン!」「あー、男バージョンの『T』様見たいよ~」『T』に‘様’が付いた。「わかる~。『T』様ロス?」「そんな感じ」ふむふむ、今日は男バージョンにしようか?「それにしても『T』様は歌上手くない?男声も女声もOKでしょ?すごくない?」『T』をネッ